Sugar doll

ロン毛の取り分けたケーキを
ひと口に入れる

ふわっと広がる香りと
とろけそうな甘さ

「美味しい…。
ね?杏?」

「う、う、うん。」

あまりの美味しさに
感動していた私は

真琴に聞かれて
なんとか頷いた


「ありがとうございます。
では、ごゆっくり。」

軽く頭を下げてロン毛は厨房に消えた

その姿を
何人もの女性客が
目で追って行く


「カッコいい…。」
「めったに表に出てこないから
竹内さんに会えるなんてラッキーだよww」


隣にいたOL風の女の人たちが囁き合う

ロン毛って
何気にモテるんだぁー