Sugar doll

「いらっしゃいませ。」


白とベージュ、そしてブラウンを基調とした
落ち着いた明るい雰囲気の店内


店員に案内された席に座って券を差し出す


「かしこまりました。少々お待ちください。」


そう言って店員はカウンターの中へ消えていった


「なんか、オシャレなとこだね?」


「うん。
ちょっと大人になった気分。」


なんていいながら真琴と笑い合う


「松田さんのお友達がここのパティシエなんだっけ?」

真琴はキョロキョロ辺りを見回す

でも
それらしい人は見当たらない


「うん。きっと、松田さんみたいな、優しい笑顔のイケメンじゃないかな?」


物腰の柔らかい
ふんわりとした少年のようなパティシエを想像していた時


「お待たせしました。」

いきなり
低い声が響いた