「何?
その子、葛城の彼女?
何で連れて来てんの?」

ある一人の男子が聞いてきた


祥「・・・ほら、皆分かってないじゃん。
この子は、まだ僕の彼女じゃないよ。
(そのうち僕のものにするけど…)」

「じゃー、誰何だよ。」

祥「この子から、自己紹介でーす!!」

由『・・・。』


なかなかしゃべらない私を見て、
耳元に近づき
祥「今すぐ自己紹介しないと、
今晩も俺と一緒に寝てもらうよ・・」


とっさに言われたことに自分の危険を感じて、自己紹介することに決めた。



由『…昨日転校してきた、
橘由里衣です。
よろしくお願いします。』


「ヤバっ、可愛いかも」
「昨日と全然印象チゲー」
「なんか、お姫様みてー」


色んな声がいろんなところから聞こえた。


私はそれどころではなく、
至る所から視線を感じ、動けなかった。


和「由里衣・・・」


ガラッ。


不意に昨日いなかった、
席に座っていた真っ黒の髪をした男の子が立ち上がり、近づいてきた。