Wissenschaft vs. die Magie

大統領の許可を得て、輸送機でM-388を私の元に届けるまでは時間がある。

それまでの私の役目は、ルドルフの足止めをしておく事。

私はグラヴィティコントローラーを無重力状態に設定して空へと舞い上がる。

…戦場と化した街。

爆撃と破壊の中、辛うじて残った骨組みのみの姿のビル。

その鉄骨に腰掛け、ルドルフは廃墟となった街を一望していた。

表情はあくまでも穏やか。

とても今しがたB-2ステルス爆撃機を撃墜した者の顔とは思えないほど、その表情からは険がとれていた。

しかし油断はならない。

彼が口走るだけで、常識では考えられない現象が起き、彼の前に立つ者を殺傷する。

彼が行使する魔法とはそういうもの。

そして魔法使いたる彼は、今この場においては、神にも等しい存在だった。