Wissenschaft vs. die Magie

確かにルドルフには、軍のありとあらゆる兵器が通用しなかった。

かくなる上はM-388による核攻撃しかないのかもしれない。

それは理解できる。

でも…。

『八王子君、君の言いたい事はわかる』

指揮官の緊張感に満ちた声がヘッドセットから聞こえた。

『M-388は戦術核兵器だ。かつて太平洋戦争でヒロシマに投下された原子爆弾の威力は15kt。それに比べるとM-388の威力は0.02ktと遥かに弱いが…それでも人間を殺傷するには十分すぎるほどの放射線をばら撒く。その街一帯が、今後百年単位で立ち入り禁止区域と化すだろう』

そう、それが核兵器というもの。

戦争が終わって尚、その放射線で人や大地を蝕む悪魔の兵器。

『それでも』

指揮官は声を大にする。

『それでも、我々はあの男を何としても食い止めなければならない。彼を野放しにしておけば、M-388以上の甚大な被害を、この国にもたらす事になるのだ…!』