Wissenschaft vs. die Magie

ルドルフの魔法によって、潜在的に眠る本性を曝け出された私。

それが裏目に出た形だ。

今の私に理性は存在しない。

どんな酷い行いも、躊躇も呵責もなくやってのけられる。

「…やれ」

動きを封じられたルドルフが、吐き捨てるように言う。

睨み据える私。

その瞳から。

「……」

ツツーッと。

溢れ出したのは涙だった。

同時に私は、虎の子のトラップを自ら解除してしまう。

「な…」

僅かに驚愕の表情を見せるルドルフ。

そんな彼に、とめどなく溢れる涙を隠す事もせず。

「できない…」

私は小さく呟いた。

「やっぱり人殺しなんて出来ない…人が人の命を奪って裁くなんて…そんなの間違ってるよ…」