Wissenschaft vs. die Magie

自分がどんなに危険な代物を開発しているのか、その自覚はある。

だから開発品は厳重に保管していたし、万が一私がテロリストに拉致されたとしても、絶対にその構造や操作方法は口外しないつもりだった。

いざという時は自らその舌を噛み切るくらいの覚悟でいた。

だけど仕方ないじゃない。

ルドルフは魔法なんて非科学的なもので私の理性の箍を外した。

こんなもの、どんなに屈強な精神の持ち主だって逆らえる筈がない。

そう、これは仕方のない事なの。

「だから私があんたを殺しちゃうのは、仕方のない事なの!ごめんねぇ♪」

謝罪しながらも嬉々とした表情を見せる私。

人間とは、こんなにも残虐に、笑いながら人間を殺せる生き物なのか。

その本性を垣間見た瞬間だった。

そんな私の表情を歓迎するかのように。

「いいぞ、八王子棗」

建物の残骸の中から、ルドルフがフワリと飛翔してきた。