違う!

違う違う違う違う違う違う!

心の中で何度も何度も否定する。

しかし私の心臓は、早鐘の如く脈打つ。

まるで真実を突きつけられて動揺するかのように。

「隠す事はない。驚きはしないさ。男も女も、旧世界人はみな野蛮人なのだからな…何せ俺の妹を無慈悲に奪い去る連中なのだから」

ルドルフの左の人差し指が、私を指す。

「今、貴様の本性も曝け出してやろう」

私の心の動揺を嘲笑うかのように、ルドルフは呪文を詠唱した。

「Decken Sie es auf, und bringen Sie den wahren Charakter unter, nackte tierische Natur, eine Liste,(暴き出せ本性、剥き出しの獣性、表を上げよ)」