Wissenschaft vs. die Magie

慌てたのは残る一機のF-22だ。

「僚機が撃墜された!こちらも攻撃に移る!」

錯乱気味にまくし立てるパイロット。

F-22の下面ウェポンベイから中距離空対空ミサイルAIM-120A/Bが発射された!

これもまた白煙を吐きながらルドルフへと迫る!

人間一人に対してミサイルを使用するなど、本来ならば大問題になりかねない行為。

しかしそれを。

「Ich erlaube den Schutz nicht, der Durchbruch von sonst noch etwas auch(守護、何物の突破も赦さず)」

素早い詠唱によって発生させた障壁によって、正面から受け止めるルドルフ。

無論、ミサイルの直撃を受けておきながら傷一つ負ってはいない。

「何だ…何だアイツ!化け物だ!」

半狂乱になってコクピットで叫ぶパイロットの声が、私の聞いた最期の彼の声。

「Ich verlasse keine Zerstörung neben Feuer, das Teilchen auch(炎上、微塵も残さず)」

ルドルフの左掌という竜の顎から吐き出された火球によって、F-22は紅蓮の炎に包まれながら地表へと激突した。