Wissenschaft vs. die Magie

ユラリと上がったのは光の刃を持つ右手ではなく、空いている左手。

その指先を私に向け。

「Ein Duett, der Pfeil, der friert,(連弾、凍てつく矢)」

詠唱したルドルフの人差し指から、透き通るほどに透明な複数の氷の矢が発射される!

身震いするほど鋭く研ぎ澄まされた鏃。

その尖端が、全て私に向けられる!

冗談じゃない!

咄嗟にグラヴィティコントローラーを作動、自分の周囲全方位を囲むように重力を発生させる!

それはいわば、重力の結界。

結界内に入った途端、その負荷に耐え切れなくなった氷の矢は、床に叩き付けられたり、粉砕されたりしてその役目を果たせぬまま消えた。

だけど。

「せいっ!」

あくまで氷の矢は牽制に過ぎなかった。

気をとられていた私の頭上に、光の刃を振り上げて跳躍するルドルフの姿!

私を両断する気?

私はすかさず。

「はぁっ!」

胴回し蹴りで、空中のルドルフを迎撃した!