Wissenschaft vs. die Magie

ルドルフの視線が、所長達から私に向けられる。

「おや?…いの一番に仲間を見捨てて逃げたのかと思っていたが…お色直しの為に退室していたのか?」

嘲るように彼が言う。

…ルドルフの言う通り、私は着替える為にラボから出ていた。

先程まで着ていた白衣から、今は顔以外…指先から爪先まで完全に覆うような、ピンクと黒でカラーリングされたスーツを身につけている。

スキューバダイビングの際に着用するウエットスーツのような、体のラインがはっきりと出るタイトなスーツだから、スタイルに自信のない私としては恥ずかしいのだけれど、そんな事を言っている時と場合じゃない。

頭にはカチューシャ型のインターフェイス・ヘッドセット。

これを見ればわかる通り、このスーツはただの服ではないが、今はそんな事より。

「あんたの発言許せないわね!」

私はルドルフを指差した。

「何故だ?」

彼は解せないという表情をする。

「同じ旧世界の人間である貴様らに、恨みの丈を叩きつけて何が悪い?」

「そんな事を言ってるんじゃないわ」

私は気丈にルドルフを睨みつける。

「大して探す努力もしてない癖に、あんた妹さんが死んだと決め付けてるんじゃないの?」