Wissenschaft vs. die Magie

足早に立ち去ろうとするルドルフ。

その背中に。

「この先にゲートポートがある。そこからなら、行き先さえ告げればどんな世界へも送還してもらえる」

下平さんが告げた。

「失礼…僕の勘違いなら聞き流してくれればいいが…君らは異世界の人間のように見受けられたのでね…帰る方法に困っていたんじゃないかと思ってね」

立ち止まったまま、振り返らないルドルフ。

ただ一言。

「礼は言わんぞ」

そう言い残して、彼はまた歩き始めた。

もうっ、無作法者っ!

私が代わりに一礼して、慌てて彼の後を追う。

そんな私の背中に。

「……兄…さん…?」

リリムの儚げな呟きが、小さく届いた。