Wissenschaft vs. die Magie

歌が終わり、私は夢心地のままその場に立ち尽くす。

ルドルフもまた瞳を閉じ、最後まで静かにリリムの歌声に魅了されていた。

表情からは窺い知れない。

彼はリリムの歌を聴きながら、一体何を思っていたのか…。

やがてその瞳がゆっくりと開かれ。

「『言霊の調べ』…上手くなったな、リリム」

「え…」

ルドルフの呟きに、驚いたようにリリムが目を見開く。

「な…何故あなたが『言霊の調べ』の事を…?」

その問いかけに答える事なく。

「失礼する」

ルドルフは素早く踵を返し、その場を後にする。

二度と振り返る事なく、リリムに対する想いを、それ以上一言も口にする事なく。