Wissenschaft vs. die Magie

だというのにこの馬鹿は。

「手当ては結構」

いつものポーカーフェイスで、リリムの申し出を冷たくあしらう。

「~~~~~っっっ」

見ているこっちの方が、腹立たしくなってくる。

馬鹿!

何で確認しないのよ!

あんたが今日まで命を賭けて幾多の世界を渡り歩いて、それでも手掛かりの欠片すら見つける事ができなくて、その絶望に命を断とうとまで思っていた大切な妹が、目の前にいるかもしれないのよ!

何かっこつけてんの、このトンチキ!

「え…でもそんなに酷い傷で…」

心の底から心配してくれているのだろう。

尚も手当てをすすめようとするリリムに。

「そんな事より」

ルドルフは話の矛先を変えた。

「唐突で申し訳ないが、歌を聞かせてもらえないか。一曲で構わない」