Wissenschaft vs. die Magie

「どうしたんだい、リリム?」

少女の背後から、もう一人男性が歩いてきた。

サングラスをかけた、スーツ姿の三十代くらいの男性。

「新曲のプロモの撮影が押してるんだ。急いで」

「下平さん…それが…」

リリムと呼ばれたその少女は、男性の方を見る。

「あの人達、酷い怪我をしているみたいで…」

そういえば私達は、戦闘後の傷もそのままにこの世界に放り出されたのだ。

こんな姿では、驚かれるのも無理はない。

「大丈夫ですか?何かあったんですか?」

見ず知らずの人間である私達に、リリムは心底心配そうな表情で語りかけてくる。

「病院にご案内しましょうか?手当てしないと体に障りますよ?」

「……」

私は隣に立つルドルフの横顔を見る。

言葉にする事さえもどかしかった。

ねぇ…確認した方がいいんじゃないの?

彼女は…このリリムって子は、あんたの…!