「……」

さて、どうしたものだろう。

草原に大の字になったまま、青く高い空を見上げて考える。

目を覚まして、一時間ほど経過しただろうか。

傍らではルドルフが座り、遠くを眺めている。

そよぐ風にたなびく銀髪が、降り注ぐ陽光を浴びてキラキラと輝く。

その美しさに、敵ながら見惚れた。

いや、もう敵も味方もない。

私にもルドルフにも、戦意はないのだから。

厳密に言うと、戦闘どころではない。

私達は、『別の世界』に放り出されてしまったのだから。