完全に視界を奪われ、視線を逸らし、顔を背け。

やっと閃光がおさまったのを確認して、私達は強化アクリル製ケージへと目を移す。

…ケージ内はもうもうとした白煙に包まれていた。

換気ダクトがフル稼働して、内部の白煙を急ピッチで吐き出していく。

視界が戻るのももどかしく、ケージ内を凝視する私達。

やがて白煙が晴れ、ケージ内に姿を現したのは。

「……」

黒い外套に身を包んだ、銀髪長身の若い男性だった。