――…だいぶ話を切り落として、次の日。
「はい、みなさん席ついて下さいねー。
はい、ではホームルゥムをですね、はい、始めますねー」
きりーつ、れい、ちゃくせき。
委員長らしからぬこのクラスの委員長が号令をかけ、みんなその通りに動く。
「ね、佐野先生って“はい、”多くない?」
しゃべりかけてきた奴?
小林に決まってる。
「……思った、転校初日に」
「あ、やっぱ思うんだぁ。……メガネ変えた?」
ぎく。
こいつ、初日に伊達だって気付きやがったんだよな。
…いや、別にそんな深く考えなくても
メガネ変えるくらい普通だろう。
「……変えた、けど」
「見して」
「え」
「ちょっとだけでいーからさ」
「いや、それはマズ…じゃない。メガネは顔の一部なん…おいッ!?」
取られた、取られた!
おれののび太2号が!!


