◆ 少年よ、大志を抱け!




「朝から思ってたんだけどハル眼鏡なんか掛けてるのー?
似合わないなあ!外そーよ!」


突然ひょっこり顔を上げた琴子が
おれのシャボン玉ハートを槍でぶっ刺す。


……誰のせいだ誰の!


でもまぁ、別に部屋ならいいか。

そう思ったおれは眼鏡を机に置いた。



「うんっ!やっぱハルはそっちの方がいいなー。カッコイイ」


「……」



視力は確かなのか、琴子よ。


おれは机に置いた眼鏡を今一度手に取り、琴子にかける。



「なによこの眼鏡は」


「お前に必要なものだよ」


「……いらないよっ!!」