12歳だったリナは母親に離婚を告げられた。
「もうお母さんは耐えられない。あなた達だけで頑張るのよ。」
私は三人兄弟の末っ子として産まれた。両親は、私が小学生になる際既に最悪の仲で原因は父にあったのだろう。
ギャンブルにはまり借金に追われていたにも関わらず、父は現実を背けているようだった。
その時の記憶は曖昧でただ覚えているとしたら、母の泣いた顔。今ならその辛さが、理解出来る気がした。

母と離婚した父は私達子供三人を育てる事になったが、離婚の悲しみだろうか借金をして仕事を退職した。
その後の生活は借金で補っていたのだろうが、とても裕福だったと思う。毎日外食をしそれが当たり前のような日々だったが、私達兄弟が金の出所などしる余地もなくただ父との日々に狂っていたようだった。
そんな生活も長くは続かず金は底を尽き、貧相な生活が始まる。
リナは中学二年生だった。学校では物静かで、どちらかと言うと陰気な感じだろう。友達も少なく勉強について行く事すら出来ていなかった。
毎月支払う給食費や授業料もニートの父に払える訳もなく、学校にいることが嫌になったリナは何時しか学校を休む事が多くなった。