向こう。

「……ノートか?」

俺の言葉がかなり意外ようで、舞瀬は俺をじっと覗き込んできた。

「風邪はもう大丈夫。
でも休んだ分のノートは、どうしようもないんだ。
お前しか…頼れる人がいない……」

「…分かった!
凪の頼みなら、行く!」

それにほっとして、俺はベッドに寄り掛かりながら、頭を下げた。