向こう。

「大丈夫だよ。
少し位ならやんなくたっていいよ。」

…なんか昨日と同じような会話になってる気がする。
いや、このままだと確実に昨日のようになる。
なんとかして流れを変えないと。

「…舞瀬、学校に行ってくれ。」

「何でそんなに行かせたがるんだよ?
俺といるの嫌なのか?」

舞瀬の口調が心なしか曇ってる。
俺はなるべく齟齬が無いように、言葉を選んだ。

「違う。
看病してくれるのは助かる。
けど学校に行って欲しいんだ。
…後でノートを写させてくれないか?」

こんな風に人に頼み事をするなんて、久しぶりだけど、今は頼れる人は舞瀬しかいない。
学校に行って欲しいのもあるけど、授業のノートをどうするかも、かなり悩んでいた。
だから思い切って言ってみた。