「い、たた…ぁ」

「無理すんなよ?
だから俺が…」

「それはいいっ!」

今、俺と舞瀬は帰路についている。
かなりゆっくりと歩を進めているのは、保健室での行為のせいで、下半身が言うことを利かないからだ。
せめて少しだけでも歩き易くなるように舞瀬が俺の荷物まで持ってくれているが、辛いのに変わりは無い。
舞瀬は気遣って、俺をおぶってくれようとするが、それだけは拒否した。
男が男を担いでいる姿なんて、想像しただけでも恥ずかしい。
だから俺は意地でも自分で歩いていた。