保健室の時計を探して時刻を伝えると、舞瀬は明らかに慌てた。

「やべーっ!
藍姫に遅くなること言ってなかった!
絶対後で怒られる!」

さっきまであんなに頼もしかったのが急に変わって、慌てふためく姿に俺は思わず笑ってしまった。

「ふ、ははっ。
…帰ろうか、舞瀬。」

あまり笑い過ぎるのも失礼なので、なんとか堪えて身仕度を始める。

「ん、ああ、そうだな。」

舞瀬は俺が笑ったのを見て、微笑んだ。