向こう。

舞瀬は男らしい。
バスケをやっていただけあって、無駄な筋肉が無く、程良く締まっている。
背は一八○センチは軽くあってスタイルも良い。
少し茶色っぽい切れ長な目と、それと同じ色の髪が良く似合っていてかっこ良い。

俺はただ白くて細いだけ。
たまに女に間違えられる程、華奢な体格が嫌だ。
背は一七○センチ無い。
髪は惰性で伸ばしていて肩に掛かる位長い。
そして大きくて丸い黒目だから、異性に間違われるのも仕方ないのかもしれないが。

そんなことを考え、舞瀬をぼーっと見ていると、舞瀬が俺の視線に気がついた。