向こう。

「凪っ!」

すぐに舞瀬が俺に駆け寄り、拘束が解かれる。

「あ、ありがとう…」

声が震えないように気をつけながら、言葉を紡ぐ。
すぐに制服のズボンを直し、引き裂かれたYシャツを掻き寄せる。

「じゃあ…俺は、行くから…」

「待てよ、凪っ!」

本当はかなり身体がきついのだが、平静を装う。
今、この身体の異変に気がつかれてはいけない。
これ以上舞瀬に迷惑を掛ける訳にはいかない。
俺は舞瀬の制止も無視して、立ち上がった。