向こう。

「一応、計画としては、君を目茶苦茶にして、舞瀬若斗のプライドをぶち壊すってことなんだけど。
でももう一つの狙いとしては、君を手に入れて好きにすること、なんだよね。」

「な…っ!?」

それはつまり…

俺は座ったまま、無意識に後ずさった。
しかし腕を柱に縛られているせいで、それは叶わない。

「君を手に入れることで、舞瀬若斗を精神的に潰す。
まさに一石二鳥で、素晴らしい考えだろう?」

「凄いですっ!流石、部長!!」

誇らしげに語る部長を見て、副部長は感動したかのように拍手をした。
あからさまなお世辞にしか見えないが。