向こう。

「まぁまぁ、落ち着いて。
この状況じゃ、警戒もするさ。」

「…すみません。」

長身の男に宥められ、小柄な男はおとなしくなった。

「んー、じゃあ説明してあげて?」

長身の男が視線を投げた先には、眼鏡を掛けた細い男がいた。

「了解。
僕達を知らないのは少々不服だが、説明しようじゃないか。」

「ここは旧体育館の裏倉庫。
ここなら誰かが体育館裏に来ない限り、君がいくら叫んでも聞かれることはない。」

「な、何をする気だ…」