向こう。

手作りでも一気に作って冷凍しておけばそれほど大変じゃない。
それに冷食の味は濃くて俺には合わなかった。

三人は興味深そうに弁当を覗いている。
俺はおかずの一つを箸で摘んだ。

「良かったら、食べる?」

「いいのか?
じゃ、いただきまーす。」

真っ先におかずを食べたのは舞瀬だった。

「うまい!」

おかずを飲み込んで、舞瀬は目を輝かせた。

「凄ぇうまいよ!
凪って料理上手いんだな!」

そこまで感動されると、気恥ずかしい。
俺は目線を外して、下を見た。