向こう。

「う、うん…」

俺はこくんと頷いた。

「じゃあ、練習な。」

舞瀬は俺をみんなの中心に引っ張った。
そして挨拶をするように促された。
俺は小さく頷き、緊張しながらもみんなの方に向き直った。

「えっと、みんな…お、おはよ……?」

少し声が震えてしまっただろうか?
そう思いながら、みんなを見上げる。

「〜〜〜〜っ…もう無理っ!」

数人の男子が俺を抱きしめた。

「!?」

どうして良いか分からないし、何人にも重なって抱きしめられている為、身動きが取れない。