向こう。

「は?」

何でそうなる?全然疑問が解けない。

「あんなでかい家のことを全部一人でやるなんて、大変過ぎる!
凪は偉いけどたまには休んだ方が良い!」

偉い?
そんなこと思ったことなんてなかった。
だってそれが普通だったから。
朝は洗濯をして朝飯を食べて、学校行って勉強して、帰って買い物して、掃除して晩飯作って、勉強して寝る。
それが当たり前。
俺の必然。

「大変だなんて思ったことなんてない。
俺にはそれが普通…」

「凪はもっと我が儘になった方が良い。」

舞瀬に反論しようとしたら、言葉を遮られた。

「もっと人に甘えな。
凪は一人じゃないんだ。」