向こう。

「んー、じゃあ友達ってことで。」

舞瀬はあまり納得していなさそうだが、そんなの知らない。

「へーっ、いいな。
俺も春高と友達になりたい!」

「あたしも、あたしも!」

みんなが口々に言って、迫って来る。
精神的に押し潰されそうだ。
俺は再び舞瀬の後ろに行き、盾を作った。

「何で俺の後ろに隠れんだよ?」

「こんなにたくさんの人と、話したことなんて無くて…」

怖いというか、緊張するというか…とにかく、俺は人と話すのが得意じゃない。
どうすれば良いのか分からなくて、縮こまってしまう。