私は先生のお嫁さん

私も、それに答えるために握っている手に力を入れた。

すると、なんか繋いでいる手から、南の想いが溢れて来るみたいな幸せな気持ちになった。

そうだよ…。
私がこんだけのことでメソメソとしてたら心愛まで私みたいになっちゃう。私はママにもなったんだから!
とにかく強く、しっかりしないと…!

「じゃあ、そういうことですので。

さよ―なら。」

南はそう言うとまた、私の手を引いて歩きはじめた……。

「ま、待って…!」

この先生…なんて名前だっけ?うーん……わからない。まぁ、いいや。

この先生…南の服の裾を軽く引っ張り声をかけて南の動きを止めた。

「あの…やっぱり私が…」

「……しつこいですね。俺、今あなたに断りましたよね?いいですって。俺、あんたみたいな軽い女は嫌いなんだよね。

いちいち服の裾掴んだり…。こういう女ってちょっと優しくしてキスして一度抱いたらすぐに彼女顔するんだよね~。」

南が少し睨みながらそう言うと女の先生は図星だとでも言ってるように顔に出ていた。

そして私の視線に気づくと、キッ!って睨んできた。

先生…?あなた、一応教師なんだからそんな顔で睨まないで下さいよ……。

「ほら、千里。」

そう言われ、手を引いて行かれる私。