私は先生のお嫁さん

南Side

そう言うとすぐに女保健医の先生は出て行った。

小さな心くばりに、俺は感謝してベットの近くにある椅子に座った。


寝不足…か。それもそうだよな。

心愛が夜泣きをしなくても、3時間おきに起きてミルクやったりオムツを変えたり…。

しかも、可愛くて…とか言って抱いたり撫でたりしてすぐに寝ないで…。


それなのにしっかり俺と自分の弁当と朝ごはん作って……。普通のあのくらいの赤ちゃんがいる母親は赤ちゃんが寝てる時間に睡眠をとるのに……千里にはその時間がない。

だから、寝不足で体がダウンしちまったのかな…。やっぱり、まだ学校もあるのに母親になるのは無理だったのかな。

俺が…千里に無理させてんじゃねぇかな…。

俺は一度、心配だが眠っている千里が起きないように保健室を出て職員室で早退手続きをした。

目が覚めたら、連れて帰って今日は寝かそう。

俺が保健室に戻ってからも眠っていた千里。だがすぐに目を覚ました。

「……ん、ここは…?

南…ッ!どうして…?」

目を開けて驚いたと思ったら今度は頬を赤く染めた。本当、可愛い奴。すぐに顔に出るし(笑)

「倒れたんだよ。
原因は寝不足だって。」

「そっか…。

ずっと……、傍に、居て…くれたの…?」

千里は途切れ途切れにゆっくりだが、ハッキリとそう言った。