私は先生のお嫁さん

「可愛いこと言うじゃねぇか…。」

そういうと、私の頭に顎を乗せてきた。

「ちょっ……パパやママがいるのに…………あれ?二人は?」

「さっき、出て行った。
買い物に行くって(笑)

家出るときは、この鍵使えって。」

い、いつの間に……!
てかそんなこと私には聞こえなかったんですけど!?

「…可愛いこと言ってるおりこうな千里には

ご褒美あげないとね…?」

「え…あ…ン…ちょっと……やァ……ダメ!」

「なんで……?だけど、体は素直だよな?」

「あ、新しい…お家、見に行くんだもん!」

そう言って私は、南君から脱出した。


だって……

あれ…すごく恥ずかしいし

…変な感覚に陥るんだもん。

私が、私じゃないみたいに…。


「……ったく。
しょうがねぇな。

じゃあご褒美はまた次の機会にな。

………行くぞ。」

そういうと先に言ってしまう南君。

必死に追いかける私。

あ…玄関の鍵、
しっかりかけないと!

ガチャ

これでよし…。
南君…置いて行っちゃったのかな。

「千里、来いよ。」