私は先生のお嫁さん

「…ほら千里、ベットで寝てて。
俺は薬を持ちにいくから。」

そう言って行こうとしたときだった。

クイッ

千里に服の裾をキュッと捕まれた。

「…どうした?
なんか食べたいものとかあるか?」

「…いらない。」

「…じゃあ、なんか飲みたいものあるか?」

「…いらない。」

……どうしたんだ?千里のやつ。食べたいものも飲みたいものも無いのに……。

「…ばにいて。」

「ん?」


「みなみくん…


そばにいて…………。
どこにも行かないで…。
置いて…行かないで。


ちしゃとのこと…
嫌いに、ならないで…!
お願い………」


急に目をつむって泣き出した千里。

つか、今みなみ“くん”って……………………あぁ、熱で夢と現実が混乱してるんだ。

俺を“みなみくん”と間違えてるんだ…。

「大丈夫…。
俺はそばにいる…。

千里を置いてどこにも行かない。

嫌いになんか絶対ならない。

だから安心して、
今はゆっくり眠れ。」