それから仕度を済ませて車で少し移動し、着いた。

「やったぁ―♪着いたぁ♪」

まわりにはもうたくさんのワンちゃんたちが!
あっちにはラブラドール、こっちはトイプードルにダックス!
それにゴールデンやアメリカン・コッカー・スパニエルにチワワ。
あ!あっちにはアフガンハウンドや柴犬!パグやパピヨンもいる!


公園に入った途端いろんな犬がたくさんいる。
もちろん私のテンションはMAXなわけで目はキラッキラ。

「おい、あんまりはしゃぎすぎて転ぶなよ!」

私を心配するような目で見つめてくる南。
もう。私だって子供じゃないんだからそんな目で見ないでよ…。

「わかってるって……や…きゃぁ…!」

でも、しゃべりながら石に足がつまずいて見事に転んでしまった。

「千里……!」

目をギュッとつぶり痛みを待つ……が、全く痛くない。
痛みの代わりに抱きしめられている。南に。

「…ありがとぉ。」

ゆっくりと目を開け南の顔を見るとなんか呆れた顔をしている。

「気をつけろ、馬鹿。
今言ったばかりだろうが。」

「だってあそこにワンちゃんがぁ…」