私は先生のお嫁さん

「…うん。わかってる。
だけど………」

「南君を信じてみたら?

あなたが、南君の事を信じてあげられなければ南君だって…あなたを信じられるかしら?」

私が…南君を信じる。
そうだよね…
私が信じないで南君に信じてもらおうなんて…そんなのおかしいもん。

「うん…。」

「大丈夫。自信を持って。いつだってなんかあればママはあたなの味方よ。」

「うん。ありがとう。
私も二階行くね。」

そう言って、私は二階にある自分の部屋に向かった。

「頑張って…千里。」

ママの小さな声が、ドア越しに聞こえた。

ありがとう…ママ。



「ス―…ハァー…」

南君が、二階に来るってことはここ…私の部屋しかない。

私は部屋の前で深く深呼吸をした。


ガチャ…

「南く―……寝てる。」

ドアを開けたら、南くんは私のベッドで小さな寝息をたてながらスヤスヤと眠っていた。

可愛い―……。

南君の寝顔を見るのは何年ぶりだろうか…。

「…南君、私は…南君の奥さんになって

本当にいいの…?」


小さな声で、
私は……呟いてみた。