「…いいよ」



雛姫さんは意外にもあっさりと了解してくれた。



「へ?いいの?」



私は気が抜けて、間抜けな声で聞き返してしまった。


「ええ。

その変わり!」



「…?」



「ちょっと私についてきてもらうわよ」



「…は?どこに?」


「…いいから来なさい」



雛姫さんは、私の腕を強引に掴んで倉庫の外へ連れ出した。



眩しい朝の光が、私を照らす。



倉庫の外に出られたのに、なぜか胸騒ぎが止まなかった。