突然、日向くんは真剣な顔をしてそう尋ねてきた。



そのときの日向くんの目は、純粋な高校生に戻っていた。



クラスメートと話す、男子生徒に。



「…悪いほうではなかったよ」



私は頭が特別いいわけではなかったけど、悪いほうでもなかった。



「…ふーん」



日向くんは興味なさげに相槌を打つと、椅子から立ち上がり、近くにあった藁を床に敷いた。



その姿をじっと見ていると、私の視線に気づいて日向くんがこっちを向いた。



「お前には、今日からここで寝てもらうからな」