頬にはまだ、日向くんに触られた感触が残っていた。


ひんやりと冷たいゴツゴツとした大きな手だった。



あの手でナイフとか握ったりして…



人を刺したりとかして…



返り血を浴びて、手が血の色に染まったりするのかな?


鉄の味がして、吐きそうになるかも。



想像するだけで胸が痛くなってきた。



刺されてないのに、刺されてるような痛み。



「……お前、頭はいいほうだったか?」