雛姫さんが帰ると、日向くんは柱にくくりつけられている私のもとへ歩み寄ってきた。



「…………」



「なんだ?その目は。もしかしてお前もやりたかったの?」



そう言って日向くんは、しゃがみ込んでいる私の頬を包み込むように触った。



「…やだ、触んないで…」


「はは、俺嫌われてんなあ…」



当たり前でしょ!



殺人者を好きになる馬鹿がどこにいる!!



日向くんは立ち上がり、近くの椅子に腰掛けた。