「晴香?おい!…おいって」



さっきから私は上の空。



さっきの橋本さんの鋭い悪意に満ちた瞳が忘れられなくて。



私の心に、ポツポツと苦しい何かを落としていく。



泰斗だけには知られたくない…。



これ以上泰斗に嫌な思いさせたくない。



泰斗は殺人から卒業するために頑張ってるんだ。



それを邪魔するようなことはできない。