「…くまなく探したのに、何でないのよっ」



私は少しむくれて、泰斗の側に腰を下ろした。



「…何を探したって?」



「ひっ…ひゃあああ!」



寝てると思っていた泰斗の目が、ぱっちりと開かれた。



な、ん、で!


このタイミングで起きるのよっ!



「…い、いやーその、えっとー…」



「まさか鍵、とか言わないよな?(冷笑)」



「え゛……」



私は図星をさされて、言葉を失った。