一時間目は数学だ。
席はもちろん変わらず御桐さんの隣。
(皆…そんなに睨むなよ…)
正直男子からの目線がキツい…。
何故こんなに睨まれてるのかと言うと…。
「ねぇねぇ!る~くん聞いてる?」 「あ…うん勿論!」
やたらと御桐さんが僕に話しかけているからだ。
「ねえ。」
「ん?」
「授業サボんない?」
「え!?」
転入してきて初日でサボリ!?
「あぐ…」

いきなり御桐さんが苦しそうな声を出してふらつく。
「どうしたんですか?御桐さん」
先生が心配そうに聞くと…
「あ…頭が痛くて…。
保健室…行ってもいいですか?
あ、霧小田くんに付き添いお願いしますんで。」
「分かりました、霧小田くん、今日は保健室に先生いないから、面倒見てあげるのよ?」
「え…あ、はい。」
状況が把握できない…
つまり…演技ですか御桐さん!?