ナナとメールを終えた後、俺はある女の家に行った

「ずっと言えへんかったんやけど私ゆすられてるねん」

泣きながら俺の胸に抱きついてきた女は以前あいつらに犯された女

「いつから?」

わざとらしく聞いてみる

「1ヶ月ほど前やねんけど圭矢と待ち合わせしてうちが行かなかった日覚えてる?あの日…うち車に無理やり連れ込まれて写真取られたん」

「何の?」

お前が犯された写真やろ知ってる

「裸の写真…」

「はぁ!お前またそんな短いスカート穿いてたんやろ!そら連れ込まれるわ」

「ごめん圭矢ー」

女が俺の胸にしがみつく

わざとらしく女を抱きしめる

「警察に言ったほうがいいかな?」

「警察に言っても写真とかネットでばらまかれたらお前困るやろ?」

「うん」

「そいつらにいくら渡してるねん」

「月10万」

「どうやって」

「銀行振り込み 振込みしてなかったら電話かかってくるねん」

更に女を強く抱きしめて

「今度電話があったら「ネガを買い取りたいって言え」お前なら200万くらい用意できるやろ俺も一緒に行ってやるから」

女の顔を引き寄せてキスをする

「圭矢ー」

っていうのがいつものパターン
この女もそろそろ捨て時かな

俺は何やってんだろ

昔はこんなことさえ思わなかった

ごく当たり前のように女をだましていた

ナナと出会ってから俺、この仕事がむなしい

こういう時、無性にナナと話したくなる

「じゃあ俺そろそろ帰るから」

「えっ今日泊まってってくれないの?」

「ごめん今日は用事があるからまた連絡して」

「ありがとう圭矢 好きー」

女が抱きついてきた

普通ならそこでもう一度ギュッと抱きしめるのに

今日はそういうのが嫌な気分

女を振りほどく

「じゃあ帰るから」

女の部屋を出るとタバコに火をつけた

ミートスパゲティか…

平穏な響だよな…

空を見上げると星が淋しそうに輝いていた