脱兎のごとく逃げだそうと構えたとたん……

父からすとっぷがはいった。

「まあまあ、姫華《ひめか》そこら辺にしときなさい」

「……わかったわ。龍貴《りゅうき》」

言い忘れていたけど姫華は母親で、龍貴は父ね。