ニヤッと笑ってあたしを見る健くん。 コイツ…、15歳にしては妙に女慣れしてる? 「優香さん。"センセー"に飽きた時は声掛けてよ?」 「…っ」 先生、どういう教育してんの!? 「…何してんだ? 玄関先で」 先生がドアから顔を出す。 「あ、先生…!!」 「じゃ 俺はこれで」 健くんはそう言い残して出掛けていってしまった。 「アイツ、何か変なこと言った?」 先生があたしの前にコーヒーを差し出しながらそう言う。 「まあ…」