あたしは健くんの視線の先を見つめる。 「あ…!」 確かにそこには先生の姿。 もう暗いのに玄関先で何やってるんだろう? 「先生、もう仕事終わって帰ってるんだ~!」 先生に近づこうとした瞬間、あたしは先生が1人じゃないことに気づいた。 それと同時に健くんに腕を引っ張られる。 「健くん?」 「お袋だよ、多分」 「…!」 「ほら」 あたしは目を凝らして先生とその相手の姿を見つめる。 言われてみれば確かに美雪さんだ。