「美味しかったね」 「だろ? あそこは親父のお気に入りの店なの」 「先生の?」 「ん。親父の地元に本店がある店なんだよ」 「長野だね!」 「よく知ってんじゃん」 「そりゃあね。健くんも行ったことあるの?」 「子どもの頃はよく行ったよ」 「電車で行けるかな?」 「行けるでしょ。うちは車だけど。何で?」 「んー? 先生と約束してるんだ。いつか一緒に行こうって♪」 「へー。それは良かったですね、ラブラブで!」 「あはは。じゃあ、あたしはこれで…」 「あ、親父!」 「えっ!?」